毎期アニメが始まる前は「今期は不作だなー」と思っても終わった頃には「なかなか楽しめた」となるものだが、今期ほど終わったあと充足感を感じなかったシーズンもなかなか珍しい。

 ぶっちゃけてしまえばそう、不作であった

 が、中にはもちろん面白かったアニメもあったのでBD/DVDなど買う際の参考にしてもらえれば幸いです。

2011040409


※.あくまで個人的な感想なのであまりマジにはならないでください



-ヴァンガード-



 一言で表現してしまえば劣化遊戯王

 主人公が「闇のゲーム!!」とか言い出しはしないのでアレに比べれば少しパンチが薄いか(笑

 それとただ単にカードを出し合って数値の高い方の勝ち、という仕組みではないようなので(10話見てもいまだにルール理解できてないorz)そこらへんの解説を少しでもいいから挟んでくれないとただ勢いで続けるのも限度がある、バトルモノならまだしもカードゲームものだ。

 大半の視聴者は既に置いてけぼりを喰っている事と思う。

 しかしこのアニメには他のアニメとは違う楽しむポイントがある。

 某探偵アニメと同じくブシロードの流れを汲むアニメなのでニコニコ動画で配信分のコメントがえらい訓練されているのである。

 「※.嘘です」や「雑兵すぎっぞ!」、「いいイメージだ!」などそれだけでは何の変哲もない台詞が職人達の手によって一気にネタの域にまで昇華されているのである。

 日曜配信なので休日にマッタリしながら笑いたい人にはオススメのアニメである(←必死のフォロー



-タクト-


 あのノリのまま本当に2クールやってくれたアニメ。

 感想は以前の物を参照、端的に言えば「勢いだねー」「戦闘はよく動くねー」だ。

 匂わす程度で終わった伏線もいくつか残っているので(雑誌の座談会でバラすらしいが)いつか映像化してくれると自分としては嬉しい。

 最近鬱い今時の主人公が多い中タクト君はまさに最後まで『主人公』しててこれだけポジティブな気持ちでバトルもの(?)を見れたのは近年珍しいと思う、そういう意味では貴重なアニメであった。

 ただやはりよく動く戦闘はもう少し尺をいただけると自分は嬉しかった。金がかかるのは分かるが・・・



-エアージング-


 見てみれば深夜アニメらしく「これでもか!」ぐらいにお色気満載だったがまったく話題に上らなかった今期空気枠の一つ。

 内容は自分的には「クェイサー」がフラッシュバックするような内容であった。

 が、あれほどおバカ要素が盛り込まれておらず勢いだけで突っ切れるような雰囲気もなく1話目から難解な用語が飛び交っていたので少しハードルが高いアニメだったことは確かだろう。

 萌え、といえるほどキャラ方面に特化しているわけでもなくバトルがアチイ!というほど燃えるバトルでもなかった。

 そういった中途半端なところがウケなかったのであろうか。

 逆に言えば一定の水準では全ての要素を満たしていた平均的なアニメ、という事になるのだろうか。

 やはり空気……(ぇ



-お兄ちゃんの事なんか(以下略-


 今期変態枠。

 お色気、というカンジではない、変態だ。

 正直俺が都知事でこれを見たら規制に走るかもしれない

 ただ好きな人は好きなんだろうが一般的に見てあまり『萌え』というカンジではなかった(萌えに一般もクソもないだろうが)

 どちらかというと変態をネタにしたギャグマンガに近いか。

 あとはキャラ絵も原作準拠なのは分かるが眼の下のくまのような表現は自分は気になった。

 実際人間には誰にもある程度は存在する物だがアニメでそこまで描写は入れなくてもいいいんじゃないか、という自分の勝手な好み。

 変態作品だが役者陣の演技はハジけていてよかったです。



-レベルE-


 作画、演技、構成全てが高い水準でまとめられていた良作だった。

 ただ十数年前の作品という事でみんなオチが既に分かっているという事から話題性はエアージングに匹敵するほどの空気っぷりであった。

 なぜ今アニメ化されたのか、というのがレベルE最大の謎だと思うが中身は本当に良かった。



-ドラゴンクライシス-


 面白かったか?と聞かれればハッキリ言って面白くなかった。

 じゃぁつまらなかったの?と聞かれるとつまらなくはなかった、そんなアニメ。

 まず最初のインパクトとして久しぶりのガチロリ釘宮、これはアリである。

 しかしそこからの内容は幼馴染がいたりドラゴンが出てきたり獣耳っ娘が出てきたり主人公が特殊能力者だったり主人公が皆に好かれてハーレムになったりバトルしたりドラゴンと学園生活したりとライトノベルの人気要素を全てブチ込んだようなよく分からない展開。

 作画は全編通して気持ち悪いぐらいにいい出来だったのでアニメとしての問題ではなく元々の作品としての問題を感じずに入られない。

 あとエンゲージ(釘宮ドラゴンの力を借りてパワーアップする行為?)のシーンが使いまわしな為、主人公が

「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!」

ってテンションがMAXに上がった次の瞬間

「エンゲージ・・・」

 となる意味不明さも(悪い意味で)シリアスな笑いを誘い、個人的にはどうかと思った(もちろんその間敵は空気を読んでいるのだ!)

 そして最終回も、敵のドラゴンが変身していざバトルだ!と思った瞬間、主人公と釘宮ドラゴンがキスをしながら


 「ラブ・・・エンゲージ・・・」


 と囁いただけでハート型に霧が拡散し敵のドラゴンが「やっぱ面白ぇぞおまえらーーー・・・」と言いながら消えていったというなんとも意味の分からない終わり方であった

 多分これを読んでる人は何が何だか分からないと思うが全話見た俺でさえ何が何だか分からない

 キャラ萌えにしたいのかハーレムにしたいのかバトルにしたいのか学園にしたいのかいまだに分からない。

 ただ繰り返しになるが釘宮のガチロリと全編通して作画は素晴らしかった。



-ゾンビ-

 ギャグ物かと思えばそれなりに萌えもあり、有名な声優をところどころぶち込んだりアニメとしての遊び心もなかなか盛り込まれてあった。

 日曜朝枠や18時枠だったら見向きもされないと思う(というか絶対GOサインが出ない)が深夜アニメとしてはそれなりに良作品であったと思う。

 ただ作画はあまり安定しておらず、(そもそもこぶむり絵を完全に動かせって言うのに無理があるが)残虐な描写もそれなりにあったので耐性がない人には少々ツライかもしれない。



-フラクタル-


 何から書けばいいのか・・・(笑

 まずまったく魅力を感じないメインキャラ

 ただ古い物が好きなだけの、何がオチがあるかと思えば本当に最後まで何もなかった主人公クレイン。

 じっとしてろ!って周りから言われてるのにまったくじっとしていないヒロイン×2。

 フリュネにいたっては「私は鍵にはなりません!その為に1人で行きます!」→「やっぱ鍵になりまーす」、鳩山かオメーわ。

 終盤なんかキザメン兄ちゃんが相手のボスに「一緒に死んでくれません?」「寂しいの?オッケー」でチュドーン、ワケが分からないよ。

 ロスミレの兄貴がカッコよかったりソバカスが可愛かっただけに惜しい。

 なんでこんなんワケわからん設定にしたんだ。

 もっとシンプルに、例えば「世界をフラクタルで制御している教団」VS「それに立ち向かう人類軍ロストミレニアム」で最後に「システムの鍵は俺達と同じ人間だったのかー!」のオチで充分だと思うんだが
(その軍の一平卒としてクレインという主人公なんか超アリじゃね?)

 パクリ云々についてはこれだけアニメ・漫画作品があればパクリ・被り・オマージュなんか今に始まった事ではないだろうからそれについてはどうでもいい。

 なんかフラクタルで「やりたい事をやった」って言ってる人がいるけど根本的に、アニメに限らず漫画・ゲームは『娯楽』って言う事を忘れてるんじゃないのか?とすら感じた。

 別にこの作品について監督に責の重きがあるとは思わないけれど引退するならお疲れ様でした。

 テーマはすごい面白そう(俺好み)だっただけに非常に惜しい、というか悔しいレベル。



-放浪息子-


 1話見たときの作画のインパクトは凄かった!

 ただこれは個人的な好みの問題なのだが正直この手のテーマが自分はあまり好きではない。

 「マリア様が見てる」等もダメなタイプなのだ

 そういう人も他にいるのかもしれない、市場も狭そうで(深そうではあるが)話題にもあまり上らず少し空気であったように感じる。

 しかしソッコーで切ってしまったマリ見て等に比べて最後まで見切ったという事は苦手でも惹きつける何かがあった、という事だろう

 作画もまさか最後までこれで頑張るとは思わなかった、合掌。(死んでねーよ



-スパロボ-


 最後の最後まで初見殺し

 多分スパロボやってない人には何が何だか分からないまま終わったんだろうな、という印象。

 しかしプレイヤーにとっては終盤、特にラスト二話は激アツ!

 オリジナルのエピソードもあり特に25話のヒーロー戦記ネタとアポロン仮面、最終話のバリーゼ(※.1)の顔割れ(※.2)などはファン感涙モノ。

 最後はゲームよろしく必殺武器オンパレードだし宇宙で竜巻斬艦刀やっちゃうし!

 ラスボスも惑星若本かと思ってたらアイツが来るなんて!
(ワカメとウェンドロは超コモノだったけど)

 いやー、見終わったあと今まで見続けてよかったとすら思いましたよ(途中シンドかっただけにね・・・)

 最終話の冒頭の新キャラ、爆散していないソウルゲイン、メガフラッシャーで叩き出されたメキボス、続編の可能性も大いにある!(どれに行くか分かんねぇw

 もーマジでアチかったんスよスパロボ!!

 でもタクトほど勢いだけで楽しめるような世界観でもないし、登場人物の数も桁違い、本当に原作やってないと何が何だか分からないと思うので注意。


※1
 アニメーター大張正己式顔のアルトアイゼン=リーゼの意。
 筋肉質で逆三角形のウホッ!的な特徴のある顔を描くことで有名
 他にも『バリクーガ』(ダンクーガ)、『バリズナー』(レイズナー)等がある
 顔の正面カットが出てくると非常に特徴的で一目で分かるため「バリッてる!」「バリすぎだろww」「これはいいバリ」とファンから評される
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 注.テッ○マンではありません




※2
 大張アニメによく見られるフェイスパーツが破損すること
 最終決戦時にはグラヴィオンやダンガイオーのように顔どころか全身が大破することも珍しくないがなぜか爆散はしない。
 人型である以上、頭部にメインカメラがある場合も少なくはないと思うがなぜか最後の一撃は外さないという謎ジンクスもある。
 事実バリーゼも最後にステークをソウルゲインの腕のジョイント部にブチ込むという離れ業をやってのけている。
(もちろん目視や機体に多数のカメラがあり情報を集約してモニタに映している可能性もある)
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これだけでご飯3杯はいける!








-インフィニットストラトス-


 今期の双頭と言われた作品の一つ。

 ……らしいが自分は正直まどかほどは評価していない。

 たしかにキャラモノとしては一級品であった事は認める。

 しかしそれ以外何があったかというと何があったのだろうか。

 たしかに戦闘はよく動いていたがそれを言ったらタクトだってそうだしそもそも戦闘らしい戦闘の数が少なかった。
(原作はもう少し戦闘あるのかと思って読んでみたらさらに少なかったというオチ)

 ハイスピードなんちゃらというフレコミだったが何の事はない、女の子が堕ちるスピードがハイスピードだっただけだ。

 その他作画も安定していたとは言い難く、特にキャラモノとしてはテコ入れ、新規参入にも役立つ水着回であの作画はないだろうに。

 しかしキャラのパンチは凄かった!

 まさかの男装花澤、邪気眼眼帯ドイツ、タカビー金髪など抑えられる物は抑えてありそちら方面は大成功といっていいだろう。

 男が殆どいない、というのもこの手の作品には重要なファクターであろう(実質名前が出たのは2人?)

 原作もまだまだ続いておりBD/DVDも売れている気配があるので2期の可能性は大いにあり得る、期待しよう。



-夢喰いメリー-


 通称「ISのオマケ」

 しかしISとは逆に自分はワリと評価している(世間の評価よりは)

 高いレベルで安定した作画、物語導入部の謎、これからへの期待感など見続けよう、と思うには充分であった。

 が、後半になって急にグダグダ感が増してきた。

 『樹海』と呼ばれる敵との戦闘なのだが一度戦ってボロ負け、敵が「試験が終わるまで待ってやる」と発言、意味が分からない。

 指一本でメリーのパンチを受け止めたりするんだぜ?それだけ圧倒的なパワーで圧勝してたんだしさっさと殺しちゃえよw

 それが1話とかならいいが1クールの後半半分は殆ど樹海絡みのバトルである。

 しかも樹海が大ボスならばいいが大ボスの『灯台』とやらはチラッと出てきただけである。

 誰がどう見ても樹海はかませなのだ。

 そのかませネタを何話も何話も見せ付けられるのである、夜遅いこともあって正直ナマでこれを見るのはツライ。
(しかも1回負けたのに味方がパワーアップした描写がまったくない。『信じろ!』だけw)

 前半はいいカンジだったのに後半に入ってガックリきてしまった。

 役者の演技も何人か疑問に思う人もいる。

 単品では気が付かなくてもジョージさんやホランドみたいなベテラン陣と絡んでしまうと「あー・・・」って耳についてしまう人もいる
(そんな事言い出したらキリがないのは分かるんですけどね…)



-まどマギ-


 全部ひっくるめて一言で、「面白い」




-禁書-


 明らかに『続きやります』的な終わり方だったが自分は今期ものすごーーーーーーい微妙だった。

 原作全部読んでる自分ですら話が分からない(忘れている)のだからアニメ組は殆ど分かっていないんじゃないか?

 その為に土御門のような説明組がいるわけだがやはりアニメーションで長台詞説明は正直クドイ。

 それにあまりにもキャラが多すぎていくらアニメーションといえど捌き切れていない印象を受ける。

 正直なところ禁書はもういいから超電磁砲の続きやってくれよって感じ。





-面白かったランキング-

1.まどか

<<<越えられない壁>>>

2.I.S
3.レベルE



-萌えランキング-

1.杏子ちゃん(まどか)
2.ほむ(まどか)
3.シャル(I.S)
4.釘宮ドラゴン(ドラクラ)
5.そばかす8フラクタル)



-うぜぇランキング-

1.幼馴染の友達(ドラクラ)
2.フリュネ(フラクタル)
3.ワコ(タクト)
4.上条さん(禁書)
5.箒(I.S)



-中の人ランキング-

1.悠木碧
2.日笠
3.キタエリ
4.内山くん(がんばったで賞)
5.マリナ



-かっこいいロボランキング-

1.トロンベ(宇宙で走るなよwww)
2.アルトアイゼン×ソウルゲイン(最終話ヤバすぎた!)
3.タウバーン(最終話:以下略)




GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)
GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)
ゴメン、本気で忘れてたw

あんまりアニメ向きじゃねーかなーっていうのとヴィクトリカ可愛い、以上!