巷で絶賛酷評中の『果てしなきスカーレット』ここまでボロクソ言われると逆に気になってくるじゃあないか!ということで、野次馬根性&恐いもの見たさで見てきました。以下私の個人的な感想と、大まかな物語の流れです。ネタバレは可能な限り伏せますが、ある程度説明しないとどうしようもないので、バレが気になる人は先に映画館へ行ってください。



ザックリ結論から言いますが、そこまでボロクソ言われるほどでもなかったかなというのが率直な感想です。100点満点で30~40点ぐらいはあげてもいいんじゃないのかなという感じです。座席もそこまでスカスカではなかったかな。4~5席に1人ぐらいはいました。

大まかなストーリーとしては中世ヨーロッパ(デンマーク?)みたいなところに権力者の父娘がいるんですが、ある日父が弟(娘から見たら叔父)に殺されて位を簒奪されてしまいます。娘は復讐を誓うのですが力及ばず娘も命を落とします。その後あの世というか死者の国というか今際の世界みたいなところに辿り着きます。そこで輪廻転生するためにとある場所に向かうのですが、その世界ではもう一回死んでしまうと完全な「虚無」になってしまうというペナルティがあります。ダクソかな?その死後の世界ではあらゆる時代・世界からの人間が来るのですが、そこに叔父も来ていることが発覚し、主人公は叔父に虚無を与えるべく復讐に奔走するのですが、その死後の世界で現代の日本人の看護士の男と出会います。価値観も世界観も違うその男とアレコレしながら主人公の心の葛藤・変遷を描くのが物語の主題かなと感じました。

まぁここまで書いてて「これ二時間弱でやろうってのが無理だろ」と思います。全編ジェットコースターみたいな感じで気づいたら終わってたという印象があります。ストーリーも全般暗いし、スカーレットがあの世で出会う令和の男が唯一の明るい要素、というかギャグ要因です。何いきなり踊りだしてんだよオメーわ。テーマとして言いたいことは分かるんですよ「復讐なんてよくないよ」ってことなんでしょうけど、その主張があまりにも押しつけがましくて、娯楽としては全く楽しめませんでした。最近のジブリなんかもそうなんですけど、あまりにも作り手の主張が押しつけがましいというのが私の印象です。私は映画はまず「娯楽」であるべきだと思ってます。面白くてナンぼ、ヒマ潰せてナンぼです。お前らの価値観なんてどうでもいいんだよと。いい歳した大人が映画一本見たぐらいで真面目に人生観悩んだりしねーからよと。

なんていうんでしょうね、映画一本見終わっても「終わったー」って感じが全くないんです。全てにおいて「モヤモヤ」しか残らなかったです。主人公の行動とか心理描写とかストーリーの救われなさとかストーリーの都合の良さとか(あの世で会うの令和男以外自分の時代の人間ばっかだし……)です。なんか本当に監督(脚本)の脳内を2時間弱見せられただけだけだなって印象を受けました。漫画でいうと最近のワンピースみたいな感じです。見るのがしんどかったというよりも何の消化もしなかったって感じです。

良かった点としては役者の演技や歌は良かったと思います。有名俳優陣メインなんですが、特に芦田愛菜さんは全編泣いたり叫んだりしっぱなしでしたが流石だなと思える演技でした。映像も多少癖のある絵柄ではあるんですが、背景とかもとてもきれいでした。そういう点を鑑みるとやっぱり30~40点ぐらいかなというのが私の感想です。なんだろうなー、監督が作りたいもの作っただけ、伝えたいもの伝えただけといったところでしょうか。視聴者を楽しませよう楽しんでもらおうという意図は全く感じませんでしたし、仮にあったとしてもそれの優先順位がトップでなかったことは間違いないと思います。ストーリーもありがちな復讐劇ではあるんですが題材としてはそこまで悪くない(むしろ王道ともいえる)ものでしたし、食材はいいものが揃ってたと思うんですよ、ただ調理がね……といった感想で〆させていただきたいなと思います。