なんかまた香ばしいのが出てきたなって感じなんですが、俗に言う「クリエイター」と呼ばれる人たちって比較的香ばしい人多いじゃないですか。私は昔その業界にいましたけども、雑誌とか漫画の編集者ってインターネットではけっこう横暴だとか横柄だとかネガティブなイメージがあるみたいですけど、大半は普通のまともな社会人です。確かにそういう人もいましたが、その10倍ぐらいクリエイター(と呼ばれる人たち)の方が変な人いますよ。

そもそもここまでの表現でお気づきの方もいらっしゃるでしょうが、私は「クリエイター」という職業に常々疑問を持っていることがあって、それは「お前ら本当にクリエイトしてんのか?」ということです。クリエイト、クリエイション、言うなれば「創造」ですよね。無から有を産み出す、ゼロからイチを造り出すということです。実際そんなことやってる人います?私の価値観としてはそんなことができるのは神様だけだと思ってるんです。結局あの人たちがやってる事っていうのは、今まで培ってきた技術や知識を再構築してアウトプットしてるのが本質だと思うんです。鳥山明先生だって手塚治虫先生だって漫画の描き方・コマの割り方とかどこかで見てるわけだし、バッハやベートーベンだってどこかで音楽に触れたことがあるわけでしょう。必ず先人がいるわけで、誰しもゼロからではないよねっていうのは私が昔から思ってる事なんです。それができたらゴッドですよマジで。

もちろん芸術家とか音楽家の人をバカにする気は毛頭ないです。途方もない時間を知識や技術の研鑽に費やしてきてそれだけの能力を手にしたわけですから、それは当然リスペクトするし素晴らしいことなのは言うまでもないんですが「それって本当にクリエイトって言っていいの?」という疑問は昔からありました。それ言い出したらトヨタ自動車で車組み立ててる工員だってクリエイターと言えるし、そこら辺の会社で新規の企画書イチから作るリーマンだって立派なクリエイターだと思います。単に雇用形態や報酬形態が「クリエイター」と呼ばれる人たちと異なるだけで、やってること大して変わらなくないかな?と思います。でも一般的には彼らを「クリエイター」とは呼ばないわけです。
逆に現状クリエイターと呼ばれる人たちが何らかの音楽会社とか芸術会社みたいに雇用形態がリーマンになった時には、おそらく「クリエイター」という言葉のパンチ力はかなり薄まると思うんです。結局その程度の言葉遊びといいますか『文系の自営業が使うちょっとかっこいい言葉』『自分はちょっと変わったやつだからその建前』ぐらいに感じるときもあります。その程度の言葉遊びなのかなと。

私は別に職業であーだこーだ言うつもりはないんです。でもいるんですよ、クリエイター気取りのちょっと変な奴(苦笑)でも本質は全然変じゃないの。普通の人間でただムカツクだけでね、でも『クリエイターだから俺変わってるだろ』みたいな空気だしてる奴。ああいうの見るとなんかカワイク見えちゃうんですよねww
よく言うじゃないですか。東京芸術大学の人たちはあーだこーだで変わってる奴が多いとか。でも冷静になって考えたらそこら辺の大学にもあのレベルでおかしな奴なんてゴロゴロいるんじゃないのと思うわけです。大学行ってないから知らないですけど。