今の世の中、タッチパネルとかスマホでQRコード読み込んでオーダーする飲食店とか多いじゃないですか。そういう店で上手くオーダーできずに店員を呼ぶ高齢者なんて光景もよく目にするわけです。そんな中先日ですね、ちょっとびっくりする光景を目にしまして。

店名は伏せますけども、チェーン店のうどん・そば店です。座席にタブレットが置いてあるタイプの店で、自分はそこで食事してたんですけども、80前後ぐらいですかね、高齢のご夫婦が入店してきたんです。それで上手くタブレットを扱えなかったのでしょう、店員を呼んでたんですね。それでおじいちゃんが「よく分からんからやってくれ」みたいなこと言ったら店員なんて言ったと思います?「いやできますよ!やれば絶対できますからとりあえずやってみましょう!!」とかいって夫婦の後ろでベガ立ちしながら眺めてんの。俺ちょっとビックリしちゃって。
時間は11時半ぐらいで、店内はそこそこ入ってるって感じでしたかね、嫌がらせではないとは思うんですけど、本当に松岡修造さんみたいなノリでね、後ろで「できますから!絶対できますから!!」とか熱弁しててね、さすがにおじいちゃんも困惑した様子でまたチャレンジしてましたけど、みなさんこれどう思います?俺はもう代わりにやってやるか口頭でオーダー取ってやればいいと思うんですよ(苦笑)

「やればできる」って言い分も分かるんです。車の運転できてタブレットでメシの注文できないわけねーだろって。やっぱりね、高齢者は新しいことに挑戦するっていうモチベーションが非常に乏しいわけです。今までそんなことやらずに生きてきて何不自由なく生活してきたわけで、今更タブレットで注文しろよとか言われても「なんでそんなことしなきゃいけないんだ」って気持ちもあるだろうし、何より高齢者って元気に見えても必ず身体のどこか悪いわけです。これは私の持論なんですけど、やっぱ不健康な人間ってモチベーション沸かないんですよ。何か新しいことにチャレンジしよう、何かを極めようとモチベーションが沸くときってガンガンに健康な時なんですね。39度の熱出した時に何かを頑張ろうなんて人間いないわけです。やればできるんだけど、やろうとしない。それも現実としてあると思います。それを「高齢者は頑固だ」とか「怠け者だ」とか罵る人もいるでしょう

でももう一つ、高齢者がタブレットでオーダーできない、しない、やろうとしないのには大きな理由があるんです。何だかわかります?それはね「文字が見えない」んですよ、老眼なんです(苦笑)
その店員もね「ここにタッチしてくださいって書いてあるでしょ?ここ触ってください」とか必死に説明してるんですけど、まずその文字が見えてないんですよね。テレビのテロップすら見えない高齢者も少なくないのに、あんな小さな文字見えるわけがないんです。だから「間違ったらどうしよう」とか「これで合ってるのかな?」という恐怖感が高齢者にはあるわけです。その店員の対応が独断だったのか、マニュアルだったのかは分かりませんが、如何なる状況でもすべてタブレットで注文させるというのがその店の決まりならば、全席に老眼鏡を設置しておくぐらいの企業努力はしておくべきだと思います。そうでなければあそこまで高齢者に強制させるのは、私はもはや高齢者イジメだと思いました。

私は職業柄高齢者を相手にすることが比較的多いのかなと思いますけども、やっぱり「声を張る」っていうのと「文字は大きく」っていうのはすごい心掛けてます。例えば業務でいくつかスキームを提案させていただいたときとか、フォントを大きめにして印刷するだけでも高齢者の方ってメッチャ喜びますよ。「見やすくていいね」って。今回の件も高齢者も自分でやれればそれに越したことはないんでしょうが、さすがにあの光景はあのご夫婦も恥ずかしかっただろうし、サッサと口頭でオーダー取ってあげた方が店側も早いだろと。店員が来てる手前私が横から手助けするわけにもいかなかったですし、どうするのが正解だったんでしょうかね。。