令和4年度司法書士試験口述試験を受験してきました。

前回も述べたとおり受ければ受かる面接のようなものなので、とりあえずこれで司法書士試験は一段落という事です。

まぁ11月に最終合格が発表されたら研修やら就活やらで忙しくなるとは思うのですが、それまではモンハンのランクでも上げながら少しノンビリしたいなと思ってます(現在MR70)

ここでは興味ない人が大半だとは思いますが、いるかもしれない後人のために口述試験のためのメモを残しておきます。





私は東京法務局管轄(関東一帯)だったので、場所は渋谷の道玄坂を登ったところにあるビルでした。

時間は午後の部(おそらく都内&近めの人が午前、遠めの人が午後だと推測される)で、集合時間が13時、試験開始が13時半とありましたが、12時20分ぐらいに着いたもののビルの前にはもう大行列。

平日の昼間にクッソ邪魔だろアレ、と思いながら並び始めたら程なくして(12時半ぐらい?)入場開始。

エレベーターで6階の受験生待機室へ行き、受験の順番が書かれた番号札をもらう。
ここで注意点があります。ネットを検索してみると過去はこの順番がくじ引きで決められた事もあるようですが、今年の関東ブロックは先着順です、行列の並んだ順に若い番号をもらっていました。

この順番が1組1番から13組13番(だったかな?)まであり、なんと最後の人の受験開始は16:45分になります。
つまり、スマホも使えず本も読めず食べ物も食べられず3時間以上待つ事になるのです。説明を聞く時間などを含めると実質4時間は待つ事になります。

来年も同じ方式か分からないですが、出来れば開始1時間前には会場に来て並んでおいた方がいいです。
会場には入れず、ビル前で待つことになりますが、それでも4時間待つよりは1時間早く来た方がオトクです。小学生でも分かる計算です

ちなみに自分は○組6番でちょうど真ん中でした。試験開始は14:45分でそれまではその受験生待機室で待つ事になります。

前述のとおりスマホは×、食べ物も×(飲み物はOK)、本はどうなんだろう、読めるかもしれませんが明らかにそういう雰囲気ではないです(苦笑)

現実的に見られるのは予備校が出している口述試験用のテキストやその他法律の参考書、あとは机の上に各受験生に日司連や各都道府県の司法書士会からの研修のお知らせやスカウティングの書類やパンフが置いてあるのでそれが見られるぐらいです。

トイレと自販機以外は待機室から出ることも許されないのでマジで何もしない3時間は地獄です。

「一生に一度だからw」という人もいますが、俺は耐えられません(笑)来年がどんな方式かは分かりませんが早めに来る事をオススメします。

そして試験7分前(自分の場合は14:38)になったら試験官に連れられ階段を降り、試験会場へ。

そこで2人の試験官を相手に15分ほど問答する試験を行うことになります

今年のテーマ(関東午後)は不動産登記法は『登記原因証明情報について』でした。
細かくは覚えてないですがザックリした感じだと

・登記原因証明情報とはなにか
・そこには何が記載されているか
・何のためのものか
・登記原因証明情報は還付が可能か。可能だとしたらその根拠は
・所有権保存登記にはなぜ登記原因が存在しないか
・では、所有権保存登記でも登記原因証明情報が必要な場合はあるか
・判決による登記をする時の登記原因証明情報はどんなものか。またそれは私文書でもかまわないか

こんな感じだったと思います。

商業登記法のテーマは『印鑑証明書について』でした。
こっちもザックリと。

・株式会社設立時の印鑑証明書について、取締役会設置会社とそうでない場合とで分けて答えよ
・合併・組織変更の時に印鑑証明書は必要か
・では会社分割の時はどうか
・成年被後見人が取締役、または代表取締役に就任するときの印鑑証明書はどうなるか。また他に必要な書面はあるか。分けて答えよ
・届出印を提出している代表取締役が辞任するときに印鑑証明書は必要か、また提出していない代表取締役が辞任するときはどうか

こんな感じでした。


司法書士法ははっきり覚えてます(笑)

・司法書士法1条を述べよ
・司法書士法2条を述べよ
・司法書士の義務を3つあげよ
・司法書士に対する懲戒をすべてあげよ

でした。


まぁ絶対に落ちない試験ですので、そこまで勉強していったわけでもないですが、感想としては意外と答えられないもんだなぁって感じです。

ただ、明らかに違うときは試験官が誘導して助け舟を出してくれるらしいので、そういうのはなかったので派手なチョンボはなかったのかなと思います。

試験が終わったらエレベーターでそのまま帰路へ(待機室へはもう戻れません)

これにて終了です、お疲れ様でした。


そもそもなぜ絶対落ちないかの話をしてなかったと思いますけども、その理由としてはまず1つに過去のデータがそうであるということ。受験者の99%以上が受かっているという事実があります。

そしてもう一つは、私は関東の午後の部で受けましたが、当然午前でも受けた人がいたわけで、その人達は午後とは別のテーマで試験を受けています
もちろん受験終わった人がSNSで晒したりして問題バレしたりする可能性があるわけで、それは致し方ないのですが、受験者ごとに違うテーマで合否を定めるなんてそんな事あり得ないし、あってはならないからです。

某予備校講師のブログを見ると口述試験官の要領がネタバレされてますけども、それを見ると問題内容や量もある程度試験官に裁量が与えられているようです。

テーマどころか問題の量や質も受験者ごと・試験官ごとに違うということです、そんな試験で合否を定めるわけがないのでこれは本人確認及び人間性を見る試験であって法律の知識を問う試験ではないということです(それはもう充分筆記でやらされたからw)

極端な話、全ての問いに対して「分かりません」でも多分受かると思います。

考えられる不合格理由としては


1、遅刻又は欠席
(13時過ぎに入ってくる人はチラホラいたのでそれぐらいならセーフかと思われます)

2、替え玉

3、反社会的勢力に属すると推察される者

4、完全にナメきった野郎
(アロハに短パン、グラサンかけて全身イレズミ、ヤニくさくて酒臭いとかそのレベル)

5、受かる気のないフザケた奴
(試験始まって完全沈黙とかずーっとヘラヘラしてるとか)


このレベルになるとさすがに不合格になるのかなと思いますがいねーだろこんなヤツwww

スーツを着て(多分スーツでなくても大丈夫)時間通りに着席してしどろもどろでも何か喋ってれば受かる試験です。かといって緊張しなくてもいいよと言ってもそれは無理な話なので言いませんが、心配する必要はないです。

これから司法書士試験を受験する人は何かの参考にしてくれれば幸いです。

合格者の方はこれから研修とかで出会う事もあると思うのでその時はよろしくお願いします。



-----------司法書士試験口述試験の注意点まとめ------------

・出来れば集合時間の1時間前ぐらいには来場しておく

・服装はスーツ

・メシは食ってった方がいい

・分からない質問でも沈黙だけはさける。むしろハッキリと「分かりません」と言い切った方がいい

・余計なことは喋らない
(ある程度試験官に裁量が与えられているため下手なこと喋るとそこを深掘りされてやぶ蛇になる)
(例:「○○が必要ですか?」と聞かれたら「必要(不要)です」とだけ答えればいい)

・各予備校から口述試験のテキストや過去問を仕入れておく

・司法書士法の1条2条、司法書士会の目的とその意義、司法書士の懲戒や義務は丸暗記

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今回の試験の一幕


試験官「えーでは司法書士法の2条、ありますよね。それをどうぞ」

俺「はい。司法書士は常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通し―――…………精通し――――………なんだっけ……」

試験官「……ww」

俺「スイマセン、緊張でド忘れしちゃって……」

試験官「ホニャララですよ、ホニャララ」

俺(ホニャララっていつの時代の表現だよ……しかもそれ全然ヒントになってねーから)

……

……

……

俺「スイマセン(滝汗)いやーここまでは出掛かってるんですけどね(喉を指差す)」

試験官「こんな風に仕事をとかそういう事ですよ」

俺「あー!公正かつ誠実に業務を行うべき、ですね!」

試験官「そう、それそれ。よかった出た出た」


こんな感じだったんでマジでw。